はじめに
重力加速度計の全体が完成したので、実際に動かしてみることにした。
動作テストは、次に示す説明図dの環境で行った。
落下テスト
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テスト手順
1)鉄球を電磁石にくっつける
2)Start SWを押す
3)電磁石をオフにする
鉄球が落下する
4)結果がLCDに表示される
テスト結果
表示される重力加速度値が大きいようだ
問題点1; 表示される重力加速度値 g が大きめに出る
仮説: センサーの検出時間が、適切でないのでは
結果:オシロでみる限り、鉄球の落下に対応して検出されている
気づいたこと:
自由落下装置のセンサーを眺めていて、ふと思った。
鉄球の静止位置とセンサー1(落下開始)の位置は、
どうなっているのか>
改めて、よく観察してみると、電磁石の下端とセンサー1との
間がかなり空いている。
これでは、落下時間が短く計測されてしまう。
対策1:センサー1の信号の代わりに電磁石のオフ信号を
落下開始信号とするように変更した。
結果:それらしい 重力加速度値が表示された。
問題点2; しばらくテストを繰り返していると反応しなくなる
仮説:PIC16F1705が壊れたのかな
対策2:PICを交換してみた
結果:動くようになった。しかし、しばらくすると
また、同じように反応しなくなた。
問題点3; テストをしているとPICが壊れるようだ
仮説:電磁石のオフ信号が過大なのでは?
PIC16F1705の入力ピンをオシロデみてみると
+8V位、250μsec幅のパルス入力が見られた。
負側は、クランプダイオードを入れていたので、-0.5vだった。
明らかに過大入力。これでPICの入力ポートが壊れた。
対策:
入力に +側もクランプダイオードを追加。さらに1/2抵抗分圧も入れた。
結果:
入力ピンをオシロで見ると約2V強ぐらいになった。
しばらく、落下テストを繰り返しても、PICが反応しなくなることは
なくなった。
入力ポート対策後のテスト結果
落下テストの結果を表にまとめる
左側の g表示、落下時間は、LCD表示の値
右側のGは、NUMBERSを使って落下時間からg値を計算した値
PICの計算結果とNUMBERSの計算結果には、大きな差は見られなかった。
まとめ
国土地理院の重力値推定計算を使い、東京の推定重力値を計算してみた
得られた値は、979787.9 mGal
m/sec^2に変換すると
9.797879 m/sec^2
今回試作した装置の10回平均値の値は、
9.7803 m/sec^2
上の値を見ると、有効桁3桁程度が得られているようです。
手作り重力加速度計としての結果としては、満足いく値です。
また、落下時間の標準偏差値は、 1.27msec なので
有効数字3桁程度の落下時間値が得られているようだ。
期待した結果が得られたので、これでよしとする。



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