2021年11月15日月曜日

余っているACアダプターで実験用電源を作る


電子工作で作った物がちゃんと動くかの確認に


電源装置が必要です。


手元に一つあると便利です。




Idea sketch















作りたい実験用電源の仕様

  • 用途: デジタル回路用
  • 出力電圧: 12V、 5V、 3.3V
  • 出力電流: 3A
  • 電圧、電流の設定も可能
  • 短絡保護付き



手持ちのACアダプターをチェック

  昔、Power Bookで使っていた物が余っていました。


ACアダプターの定格

DC 24V 1.68A

電力: 約40W


ノートパソコン用なので、DC電圧が結構高い。

このままでは、使いにくそう。



安定化電源の実現方法を検討


次の二つの案で考えてみた。


1)ドロッパー方式


2)降圧型電圧コンバーター方式



1)ドロッパー型

部品キットなども売られ、入手しやすいが

ACアダプターの電圧が24Vなので

発熱の心配ががある。


例えば、

出力:5V 3A   15W

入力:24V  3A  72W


 約19Vも電圧を下げる必要があり

57Wの熱が発生する。


これでは、使えない。


2)降圧型電圧コンバーター

変換効率 80%〜90% を期待できて

発熱も少ない。

 

例えば、

出力:5V 3A   15W

入力:24V  0.75A 18W


3W程度の発熱。


これなら、使えそうだ。


方式は、降圧型電圧コンバーター とする。



降圧コンバーを選定する


次は、どんな構成で実現するかを検討lした。


  1. 部品:非絶縁降圧型DCDCコンバータ MPM80
  2. キット:最大2A 3~16V降圧型スイッチングモジュールキット
    (MPM80使用)
  3. 半完成品:電源パネル型 DPS 3003


☆1は 秋月電子通商で MPM80 ¥250円 販売

☆2は、秋月電子通商で¥750円 販売 

☆3の DPS 3003は、Aliexpressで ¥3000円程度



各構成を検討


  1. 部品:DCDCコンバータ MPM80

DC-DCコンバーターが1チップの中に入っている


追加の部品

    • 抵抗、コンデンサーなど
    • 放熱器電圧設定用のボリューム
    • 放熱器
    • 電圧、電流値を表示するLCDパネル
    • ケース


チップは安いですが、追加で必要になるものが多い!



2 キット:最大2A 3~16V降圧型スイッチングモジュールキット(MPM80使用)

抵抗、コンデンサー、端子台、プリント基板、放熱器などが付属。


追加の部品

    • ケース
    • 電圧設定用ボリューム
    • 電圧、電流値を表示するLCDパネル

最大電流は 2A と少し小さい。

電圧/電流値 表示のLCDモジュールが必要

ちょっと 面倒かな



3半完成品:電源パネル型 DPS 3003

電源パネルにLCD表示、選択用ボタン、設定用ツマミがあり

裏側に降圧型DCDCコンバータの基板が組み込まれたモジュール。


追加の部品

    • ケース
    • 端子 (入力用、出力用)



ケースに電源パネルを取り付け、DC入力端子と出力端子に電線を

結線すれば良い。


仕様は次のとおり

DPS 3003

入力電圧:6-40v

出力電圧:0-32v

出力電流:0-3.000A

出力電力:0-96w

電圧分解能:0.01v


*出力電圧のオン/オフ スイッチあり

*短絡保護あり


とてもお手軽です。

DPS 3003 を使うことにする。


組み立て

部品リスト

  1. 電源パネル型 DPS 3003
  2. 入力端子 DCジャック X1
  3. 出力端子 ターミナル(赤、黒) X1
    DCジャック X1
    USB A コネクター X!

    4.タッパーウェア X1 <= ケース用 100均で購入

  1. 結線用の線材 


    組み立て手順

  1. タッパーウェアに電源パネル、各端子の穴を空ける
  2. 結線をする
  3. タッパーに電源をおさめる
  4. 完成



外観写真


操作パネル
 左から OUT 出力端子
    電源操作パネル
左側面
 OUT 出力プラグ
    赤、黒も出力端子


背面

 IN  ACアダプター入力用

 上の穴は放熱用


蓋を開けたところ

    電源パネルの端子台に

    ACアダプターカらのワイヤーと

    出力用のワイヤーをねじ止めしてある


    底面に放熱用の穴を開けた







動作テスト

  1. 早速、実験的に使用してみた。


    テスト手順

    1. ACアダプターのケーブルを製作した電源のDC INに接続
    2. 少し待つと電源パネルのLCDが点灯、画面の下にVin 23.16 表示
    3. 出力端子に抵抗、LEDの直列を接続
    4. パネルのツマミを押して電圧を出力する
    5. LED点灯
    6. パネルに 電圧 電流 が表示される

            

        出力用負荷1

            負荷抵抗    0.5Ω



電圧 0.82  /  抵抗 0.5Ω  => 1.64A 

        表示の電流値 1.01A

        結構誤差があるようです。 

出力用負荷2

           抵抗 330Ω 
            緑色LED




        出力電流値 0 となっている。


        計算値だと 9mA 位

        小さい値の限界があるようです。



まとめ

小型ながら、定電圧電源としての機能が

        一つのモジュールに纏められている。

        電圧、電流の設定はパネルのつまみで簡単にできる。

        (ボリュームではなく、ロータリーエンコーダー)

        設定は楽です。


        LCD表示には、入力電圧、出力電圧、電流値が表示される。

          しかし、小さい電流値は表示 0と表示される。

        

このモジュールは絶縁型ではないので、

        他の装置と組み合わせて使うときには

注意が必要。



        実験用電源の裏にメモ     


しばらく使わないと

これどんな仕様だっけ?となるので


実験用電源の後ろに

電源パネルの仕様を印刷して

貼り付けてある





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